近い将来に発生するとされる南海・東南海地震による津波を想定し、大阪湾に望む港湾施設や 流入河川の防潮鉄扉等の施設整備が急がれています。
地震時に起こり得るあらゆる状況を想定し、 津波による被害を最小限にくいとめる設備の改良更新が望まれています。
当社は、昭和34年(1959年)の設立以来、水門・樋門などの河川構造物と橋梁の設計業務を基点に、 河川施設、機械設備及び水環境に関する100件近い特許と実用新案を取得し、技術開発に努めてまいりました。
水門・樋門設計では、企画提案、概略設計、実施設計、電動化設備設計を手がけ、 構造計算、施工組立設計、工事費の算定など、水門・樋門に関する総合的なコンサルティングを行っています。
防潮鉄扉電動化事業
南海地震では、紀伊半島沖でマグニチュード8前後の地震が発生し、大阪湾沿岸では、津波到達時間が発生から約2時間後と予想されています。
防潮鉄扉について、津波到達までに迅速に確実に安全に閉鎖できるよう鉄扉の改良を計画検討し、実施に向けた設計を行っています。
- 耐震性、操作性、軽量化等を考慮した鉄扉更新の詳細設計
・既設手動鉄扉の電動化
・将来的に遠隔監視制御を可能とする
・駆動方式、締付方式における新技術提案 - 施工方法の検討、組立図を含む施工要領の作成
- 鉄扉の転倒、脱輪等に対する対策検討、技術提案
- 角落し等の検討(工事中の津波)
防潮鉄扉電動化 改良状況
【改良前】
・手動ハンドルによる開閉。 開閉に10分かかり数人による作業となる。
・老朽化によって、水密性が低下している。-
【改良後】
・電動による昇降と開閉。安全確認と操作を1人で行う。
・5分で開閉可能。
・監視カメラを設置し、遠隔操作で複数の鉄扉を集中制御できる。
(当鉄扉では実施していません)